menu
SPECIAL
アレルギーとは、体がアレルゲンや抗原といった異物に対して過剰な免疫反応を起こす事です。この免疫反応とは体の自己防御機能の一種で、生体機能をガードするという目的がありますが、その防御機能の作用自体が過剰になると、自分の体に不都合な障害をもたらす事があるのです。また、アレルギーといってもそれぞれにタイプというものがあり、どのタイプかによって、引き起こされる疾患や症状が異なります。タイプによっては軽症状のアレルギーの型から重症状のアレルギーの型と様々なのです。
Ⅰ型アレルギーは即時型過敏症と呼んでおり、抗体が体に侵入した場合には10分後に発症してしまう疾患です。皆さんが良く耳にする、じんましんや花粉症、アナフィラキシーショック、気管支炎や食物アレルギー、アレルギー性鼻炎、PIE症候群がⅠ型のアレルギーです。
Ⅱ型アレルギーの主な疾患は悪性貧血や橋本病、不適合輸血やリュウマチ熱、円形脱毛症、自己免疫性貧血などといった病気だけでなく、B・C型肝炎のようなウイルス性肝炎も代表疾患としてあげられます。これらの疾患がアレルギーと関係があることを知らない人も多いと思いますが、IgE免疫グロブリン細胞が抗原を持っている自分の細胞と結びつく事で白血球がその細胞を破壊してしまう生体反応です。
自己免疫疾患を引き起こしてしまうアレルギーの事を言います。主な疾患は関節リュウマチやリュウマチ性肺炎、シューグレン症候群、全身性エリテマトーデス、多動性動脈炎など様々な疾患があります。このアレルギーは免疫複合体が血液を介し、たどりついた場所で周辺の組織に損傷を与えてしまう反応です。損傷した部位が局所的なものであった場合には、アルサス反応といいます。また、全身に反応した場合には血清病といい、Ⅲ型アレルギーの特徴として2~8時間で浮腫や発赤として出てくるものです。
Ⅳ型アレルギーは金属や薬物に反応してしまう疾患です。Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ型のアレルギーは液性免疫の反応で起こる疾患ですが、Ⅳ型アレルギーだけは細胞性免疫が関係している疾患です。おもな疾患はツベルクリン反応や接触性皮膚炎、ギラン・バレー症候群、薬剤性肺炎、腫瘍免疫、移植免疫、感染アレルギーなどで遅延型過敏症と呼ばれています。感作T細胞が抗原と反応をし起こりますが、24~48時間以内に皮膚が硬くなったり、発赤の症状が現れる疾患です。